郡山仮設住宅にて炊き出し支援開始
郡山伝道所、水戸教会、東京教会、東京綾瀬教会が参加
2月20日(月)、郡山市の仮設住宅での炊き出しが行われた。これは関東地方会社会部の事業として、郡山伝道所、水戸教会、東京教会が中心となって1年間の予定で行われる「郡山仮設住宅支援プロジェクト」の第1回目である。すでにこれまでもこれらの教会によって散発的に炊き出しが行われていたが、1月26日に開かれた第3回総会社会委員会において、別々に動いていたこれらの事業を関東地方会社会部が一つのプロジェクトとしてとりまとめ、それを総会社会委員会が震災対策基金をもって支援していく、という方向性が決定された。また現地実務責任者として朴正根牧師、炊き出し責任者として韓在文牧師、広報・財政担当者として許伯基牧師がそれぞれ任に当たることとなった。これにより、昨年の4月から10月まで総会震災対策委員会の名義で行われた在日大韓基督教会の被災地支援ボランティアは、その実行主体を関東地方会社会部に移し、第2期の活動を開始することになった。
今回炊き出しの現場となったのは、郡山市富田町にある480世帯の仮設住宅群で、ここには福島第一原発から20km圏内に位置する富岡町、双葉町などからの住民たちが避難生活を送っている。大規模な仮設住宅に振る舞う大量のトンマンドゥクク(떡만두국)を準備するため、炊き出しの調理拠点となった水戸教会では約1週間前からだし汁の仕込みの準備が始められた。ボランティア参加者たちは前日の19日(主)の午後遅く各教会から集まり、食材の仕込みやパック詰め、炊き出し機材の準備などにいそしんだ。今回の炊き出しは、曜日や世帯数を考慮した結果、450食分を準備して現地に臨んだ。
当日は8時30分に水戸を出発し、2時間強のドライブを経て、現地に到着。郡山伝道所のメンバーと合流し、全員で心を合わせて祈りを捧げた後、直ちに準備を開始した。今回のメニューは現地で調理する必要があったため困難が予想されたが、水戸教会の周到な準備とボランティアたちの誠意ある働きによって、11時30分を回る頃には配食が可能となった。天気にも恵まれ、心配された気温も比較的温かく、働く人にとっても、配食を待つ人にとっても、絶好の炊き出し日和であったことは、本当に祝福であった。
仮設住宅に入っている人たちにとって親しみのないであろうメニューであったにもかかわらず、人々の反応はおおむね好評で、特に付け合わせとして一緒に配布したキムチは、余分に受け取って行かれた方々も多くおられた。特にメニューを日本の方々に合わせなくとも、私たち韓国人が親しんでいる食事で、十分喜んでいただける、という手応えを感じることができた。この日は平日であり、留守にしている家庭も多かったこと、また前もって配布していたはずのチラシが十分に行き届いておらず、炊き出しがあることを知らなかった方々が相当数おられたこと、など、否定的な要素にもかかわらず、370食ほどを配布することが出来た。炊き出し後の実務者反省会では、より効果的な周知方法や、実施日の日取り、また炊き出しと一緒に出来る他の奉仕の可能性について、意見が分かち合われた。
今回の参加者は、郡山伝道所より朴正根牧師以下2名、水戸教会より韓在文牧師夫妻以下7名、東京教会より3名、東京綾瀬教会より曺泳石牧師以下2名、そして許伯基牧師の計15名であった。これから毎月開催される炊き出しを、関東地方会および全国の諸教会の皆さんが関心と祈りを持って見守ってくださること、また直接参加という形での参与を考えてくださることを心よりお願いしたい。